シリコーンマスキングテープ

シリコーンテープのご紹介

よく耳にするシリコン素材。シリコーンとシリコンは別のものだとご存じですか?

2022/08/29

ケイ素のシリコン(Silicon)と化合物のシリコーン(Silicone)

シリコンとは元素記号でSiと記すケイ素のことで、英語でSilionと表記します。自然界では、酸素と結合した二酸化ケイ素(SiO2)の状態で存在しています。ケイ素は元素の分類で「半金属」。ケイ素の純度を高めたものは、半導体の材料にも使われています。

これに対しシリコーンとは、シリコン(ケイ素)を主成分とした合成化合物のことを指します。自然界には存在しないもので、英語では末尾にEがついたSiliconeと表記して区別しています。シリコーンゴムやシリコーンオイル、シリコーン樹脂などの形態をもちます。

日用品でよく耳にするシリコン素材とは、シリコーン樹脂のこと。意外と知られていませんが、正しくは「シリコーン」素材なのです。

粘着テープとシリコーン

粘着テープの素材としてもシリコーンは大活躍。その中でも特徴的な2種類の製品をピックアップしてご紹介します。

  1. シリコーン系粘着剤のマスキングテープ
  2. シリコーンゴム素材の自己融着テープ

どちらもシリコーン素材がもつ「耐熱性」を存分に発揮できる製品です。それぞれの特徴や、どんなシーンで使われているかご説明します。

1. シリコーン系粘着剤のマスキングテープ

シリコーンマスキングテープ

マスキングテープは、塗装しない部分を一時的にカバー(保護)するテープのことです。

耐熱性に優れるシリコーン素材の特性を生かしたシリコーン系の粘着剤。各種フィルムの片面にこのシリコーン系粘着剤を塗布した高耐熱マスキングテープです。高温になる塗装工程後でも、粘着剤のあとが残らず剥がせるように設計されています。

[主な特徴]

  • 優れた耐熱性(製品に性能は異なりますが、220℃に30分間耐えるものも)
  • 剥がしたとき被着体に粘着剤が残りにくい

[主な用途]

  • 粉体塗装のマスキング
  • 亜鉛メッキのマスキング

シリコーン系マスキングテープ

2. シリコーンゴム素材の自己融着テープ

自己融着テープは水中でも使えます

水中のパイプにもそのまま使えます

シリコーンゴム素材の自己融着テープ、tesa® 4600 エクストリーム。一般的な粘着テープとは違い、粘着剤は塗工されていません。伸ばして巻きつけると、テープ同士がくっつき強力に固まる(融着、固着)性質をもった特殊な製品です。工場設備のパイプが壊れたとき、すぐに修理できないときの一時的な補修として好適です。

[主な特徴]

  • 重なったテープ同士が互いに融着します
  • 柔軟性が高く、様々な素材の被着体に使用できます
  • シリコーンゴム素材のため、電気絶縁性に優れます
  • 耐熱性・耐寒性・耐UV性に優れます
  • オイル汚れの上からも使えます(水中でもOK)

[主な用途]

  • 高温になるワイヤーやケーブルの電気絶縁、保護
  • 金属製パイプや水回り配管の保護、一時的な補修
  • 各種塗装面へのマスキング(粉体塗装、溶剤塗装、Eコート、陽極処理、メッキ処理など)
  • 自動車のワイヤーハーネスの絶縁、保護、結束、リペア作業
  • 海洋部品の結束、固定、保護

使用方法を動画で見る

必要な長さに切って保護フィルムをはがしたら、テープを引き伸ばしながら巻きつけていきます。圧力がかかる部分は2~4層に重ねて巻いてください。※本製品はテープ同士が完全に固着するため再利用できません。ご注意ください。

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tesa® 4600 エクストリームは耐熱グリップとしても使え、DIYに好適です。一般のお客様にもお求めやすいよう、Amazonストアで販売しています。

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tesa® 4600 エクストリーム

当社について

私たちテサテープは、ドイツに本社をおく粘着テープのブランド tesa®(テサ®)を展開しています。業務用の粘着テープ(法人向け製品)を中心に、一般消費者向け製品の卸売もおこなっています。詳しくは企業情報ページをご覧ください。