粘着剤の組成を説明するには、学校で習った2つの科目を復習しなければなりません: 物理、化学。 心配はいりません。内容は決して難しくはありませんから。以下の説明を読むと、粘着剤とその配合についてすぐに理解できることでしょう。 それでは、皆さんにスパゲッティをごちそうしましょう。

スパゲッティと粘着剤の共通点は?
粘着テープの性能に関わる特性, 粘着テープを構成するもの
粘着剤の 配合と化学構造が粘着特性と用途に与える影響は?

「タック」「凝集力」「粘着力」のどれが欠けても粘着剤にはなりません。用途に合わせたバランスも重要です。
科目2: 化学
粘着剤と粘着テープの化学構造とは? 粘着剤の凝集力は、ポリマー間の分子相互作用によって生まれます。 ポリマーは大きな分子(マクロ分子)で、多数の小分子(モノマー)によって形成されています。 「ポリ」は「複数」を、「モノ」は単数を意味します。 これらが粘着剤の構成要素です。
ポリマーは順々に長く連結した運動する鎖分子です。 一定の長さを超えると、この鎖は相互に絡まり、粘着剤内部に凝集力を生み出します。 ここで約束していたスパゲッティの登場です。 この絡まった高分子鎖を顕微鏡で観察すると、粘着剤はスパゲッティのように見えます。
接合点の間では、この長い鎖分子が動いています。 これが、粘着剤に被着面上で流動性と接着力を与えます。 また、チェーン間には化学プロセスを変えることで種々の違ったレベル結束力を作り出すことができるのです。 この現象を「反応」または「重合」と呼びます。 これにより、粘着特性の調整・制御が可能になります。このように粘着剤は、大変奥が深く、面白い性質を持っています。

天然ゴム粘着剤の成分: ゴム、樹脂、充填剤。
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合成ゴム粘着剤の化学構造には、粘着性と伸縮性を与えるゴムマトリックス(灰色)が見えます。 長い高分子鎖は皿に盛られたスパゲッティのように相互に絡み合っています。 ポリスチレン領域(青色)はさらに凝集性と耐引裂性を与えます。