エンジンやトランスミッションの技術では、ここ10年の間に大きな進化がありました。そして、この進化はさらなる進展とともに、自動車メーカーでは、厳しい燃費向上と排気ガスの基準に対応するため、より高いパワートレインの効率性を追求し続けています。 エンジンの燃費向上に関する消費者のニーズに応えるため、世界中の自動車産業のOEMメーカー様やティアサプライヤー様はさらに小型で軽量のエンジンやその他のパワートレインの構成部分を製造しています。 アルミニウムや炭素繊維のような軽量素材を使えるようになり燃費効率は上がりましたが、それでも高出力のデザインは可能です。たとえ、高負荷で過酷な環境をパワートレインに強いることになったとしても。
tesa® HAF（熱活性フィルム）―最も過酷なパワートレインでの使用にも耐えられる設計
自動車産業のOEMメーカー様や部品供給メーカー様がパワートレインに新たなイノベーションをもたらすことができるように、tesa® HAF（熱活性フィルム）シリーズは、極限環境でも優れた弾力性と薬品耐性を持ち、非常に高い接着力を発揮するように設計され、テストされてきました。
2017/09/04
サイズダウンがトレンドになっており、自動車産業のエンジニアは、パワートレインを軽量化する新たな方法を模索しています。
高性能素材の接着を可能にする高性能粘着ソリューション
最新の自動車やトラックの外観は、10年前とは明らかに違っています。しかし、現在起きている最も大きな変化は、その下に隠されているのです。 小型のパワートレインでも十分なエネルギーフローを確保するために、自動車メーカー各社では最先端の素材を一般乗用車にも使い始めています。
例えば、炭素繊維はマニュアルトランスミッションのダブルクラッチ・トランスミッション用のシンクロナイザーリングに最適な摩擦材となっています。 また、これらの炭素繊維による摩擦材は、オイルへの耐性の高さやギアシフトの快適性の高さも備えており、パワートレインの寿命が長くなりました。
摩擦材の接着
tesa® HAF（熱活性フィルム）の使用メリット
従来、車の金属素材の代替は低負荷部分のパーツに限られていました。しかし、これらの新しい軽量素材を、高負荷で過酷な環境での使用のために組み入れる必要が出てきたために、製造にあたっては、信頼が高く、しっかりと安定した組み立てを実現できる構造接着の方法が求められるようになりました。
テサのHAFソリューションは、粘着層にニトリルゴムとフェノール樹脂で構成され、熱硬化型接着剤として機能します。 加熱により化学反応が生じ、確実に接着します。 tesa® HAF（熱活性フィルム）は、一度完全に硬化すると、繰り返し高熱に晒されても元の状態に戻ることはありません。
このフィルムはエンジンオイルやソルベントに対する高い薬品耐性も備えており、摩擦熱（最大350℃まで）に対しても強力な凝集力を発揮し、鉄と炭素繊維をしっかり接着します。だからこそシンクロナイザーリングの炭素繊維摩擦材の接着に最高のソリューションとなっています。今では、この次世代型の接着ソリューションの可能性は自動車のトランスミッション部分での使用にとどまらず、活熱性フィルムの新たな用途として、炭素繊維のクラッチディスクへの接着、ギアコントロールのためのセンサープレートの取り付け、あるいはブレーキシムのブレーキパッドへの取り付けなどが出てきています。
tesa® HAF（熱活性フィルム）のメリット
- 最大30N/mm²までパフォーマンスを発揮する非常に強力な接着力
- 硬化後も高い弾力性
- 摩擦熱が発生する環境下でも高い凝集力を発揮
- エンジンオイルに対する強い薬品耐性
- 高負荷の環境下での長期にわたる安定性
- フラットで精密な接着が可能
- 精密なダイカットが可能
- 素早く、きれいでコストパフォーマンスの高い製造プロセス
省スペースでも、より大きなパワーを引き出すために。
自動車産業では、出力を維持しながらも排気量を下げる新しい方法を探しています。そのため、これまでとは違った貼り付け方や構造的な接着方法が求められています。テサの熱硬化型粘着テープは、過酷な環境での接着にチャレンジする企業のためのソリューションです。 弾力性維持しながら、高い薬品耐性を持ち、そして強い接着力を可能にするテサHAFは、小型化・軽量化を実現し、排気ガスや燃費向上を可能にする新たなデザインやアイデアを実現するのに最適な製品となっています。 アルミニウムや炭素繊維のような先端的な材料と組み合わせることで、tesa® HAFは自動車産業界のOEMメーカー様に高いレベルの燃費効率とユーザー満足度の両立をさせるユニークなシナジーを提供しています。